キプロス財政危機

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キプロス財政危機とは、ギリシャの経済危機により同国向け融資に巨額の損失が生じたことによる経済危機である。

キプロス政府は2012年6月、欧州連合(EU)ユーロ圏諸国と国際通貨基金(IMF)に金融支援を要請。銀行の救済に必要な金額は、国内総生産(GDP)に匹敵する約170億ユーロ(約2兆円)とみられる。

概要[編集]

キプロスは地中海東部に位置し、面積は9251平方キロメートル(四国の約半分に相当)。人口112万9000人(2012年推定)。

北部の3分の1強の部分はトルコのみが承認する「北キプロス・トルコ共和国」として事実上分断している。南部側の人口は約86万人。欧州単一通貨ユーロを導入する17カ国の一つだが、国内総生産はユーロ圏全体の0.2%の小国である。

キプロス国民は大半がギリシャ系で、ギリシャと経済的結び付きが強い。このため、キプロスの銀行はギリシャ危機で多額の不良債権を負った。政府は銀行に資本注入するための資金を用意できず、他のユーロ圏諸国に金融支援を要請した。

ユーロ圏はキプロスに100億ユーロ(1兆2300億円)の支援を約束したが、度重なる危機国支援でドイツなどの負担感は強く、条件としてキプロスに対して銀行預金に課税し58億ユーロを調達するよう求めた。

国民の預金を奪う案に国内の反発は強く、議会は課税案を否決。支援の行方が不透明になった。キプロスは代替の資金調達案として、年金基金や正教会が保有する資産など、国中の資産をかき集めている。

キプロスは優遇税制で海外富裕層の預金を呼び込む政策を取ってきた。それを担う銀行部門の総資産はGDPの8倍とユーロ圏としても無視できない規模である。また、預金課税が導入されれば「前例」と捉えられ、ユーロ圏の他国でも預金への不安と預金流出が進む可能性が懸念されている。

支援合意ができなければ、銀行は資本注入を受けられず、破綻に追い込まれる。国の財政も危機に陥る。また欧州中央銀行(ECB)は、合意に失敗すれば、キプロスの銀行への緊急融資を停止すると警告している。融資が停止されれば、同国ではユーロの現金が枯渇し、最悪の場合はユーロ圏を離脱して自国の独自通貨を発行せざるを得なくなる恐れもある。

日本への影響は、キプロスに直接進出している日本企業はなく、在住邦人も50人ほど。為替相場など間接的なものを除けば、現時点では影響は少ない。

推移[編集]

キプロス支援策合意。財政破綻回避の見通し(2013年3月)[編集]

債務危機に陥っている地中海のキプロスへの金融支援をめぐり、ユーロ圏17か国の財務相がベルギーブリュッセルで緊急会議を開き、25日、新たな支援策について合意に達した。今回の合意を受け、懸念されたキプロスの財政破綻はひとまず回避される見通しとなった。

ユーロ圏からの1兆円を超えるキプロスへの金融支援は、キプロス自身が58億ユーロ(約7000億円)以上を調達することを前提としていた。

今回、支援の条件として決まったのは主に2つで、一つは、国内2位の銀行の閉鎖や国内1位の銀行の規模縮小など、銀行を再編すること。もう一つは、10万ユーロ(約1200万円)以上の大口の預金者に対し、一定の損失負担を強いることとなっている。

一方、約1200万円以下の小口の預金は全額保護されることになった。

合意後の会見でキプロス・サリス財務相は、今回の合意を「最善の結果」とした。ユーロ圏側は、今回の措置はキプロス議会の承認を得ずに実施できるとしている。

銀行休業[編集]

欧州連合などからの支援策が決まり財政破綻は免れたキプロスの中央銀行は25日、混乱回避策としての国内の全ての銀行の休業措置を28日まで延長すると発表した。

「全銀行業務を円滑に機能させることが必要」としたパニコス・デメトリアデス(Panicos Demetriades)中央銀行総裁からの提言に基づき、ミハリス・サリス(Michael Sarris)財務相が決定したという。キプロスでは預金者が各銀行に殺到する「取り付け騒ぎ」を防ぐため、16日から全銀行が業務を停止していた。

今回の発表まで中央銀行は、巨額の不良債権を抱え銀行再編の対象となっている最大手のキプロス銀行(Bank of Cyprus)と第2位のライキ銀行(Laiki Bank)は28日に、これら2行を除く全銀行は26日に営業を再開するという方針を示していた。