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{{otheruses|儀式の'''祭り'''|『お祭』の通称で知られる清元の曲目や歌舞伎舞踊の演目| 再茲歌舞伎花轢 }} {{国際化|[[日本]]}} {{出典の明記}} [[画像:NaginataBoko.jpg|thumb|right|200px|[[京都府]]祇園祭の長刀鉾]] '''祭'''(まつり)もしくは'''祭り'''(まつ-り)とは、[[神]][[霊魂|霊]]などを祀る[[儀式]]や[[神事]]のこと。'''祭礼'''(さいれい)もしくは'''祭祀'''(さいし)とも呼ばれる。また、それに伴う[[催事]]を含んで「祭」と呼ぶ場合もある。 ただし、現在では神霊などを祀る儀式と関わりのない催事を「祭」と呼ぶ場合もある。 == 概要 == === 英語圏 === *[[カーニバル]] - [[謝肉祭]]としてその期間に行われる祭り。世界各地で様々なスタイルで行われる。 *[[フェスティバル]] - その他の宗教的な祭りや商業的な催しもの。伝統的では、ないものも含め世界各地で様々なスタイルで行われる。観念や日本の[[語彙]]としては「催しもの」といったほうが近い。 **日本古来の祭は、歴史が長く伝統的であるが、日本の祭について英語で紹介する場合「フェスティバル」が訳語として用いられる。 === 日本 === [[画像:Yomise(Yatai).JPG|thumb|right|200px|日本の祭り。[[屋台]]が立ち並ぶ]] [[画像:Ōmiya Hachiman Shrine Mikoshi.JPG|thumb|right|200px|[[三木市]]の祭り]] 「まつり」という言葉は「祀る」の名詞形で、本来は神を祀ること、またはその儀式を指すものである。この意味では、個人がそういった儀式に参加することも「まつり」であり、現在でも地鎮祭、祈願祭などの祭がそれにあたる。 日本は古代において、祭祀を司る者と政治を司る者が一致した祭政一致の体制であったため、政治のことを政(まつりごと)とも呼ぶ。 また、祭祀の際には、神霊に対して供物や行為等、様々なものが奉げられ、儀式が行われる。その規模が大きく、地域を挙げて行われているような行事の全体を指して「祭」と呼ぶこともある。しかし宗教への関心の薄れなどから、祭祀に伴う賑やかな行事の方のみについて「祭」と認識される場合もあり、元から祭祀と関係なく行われる賑やかな催事、イベントについて「祭」と称されることもある。 「まつり」や「まつる」という[[古語]]が先であり、その後、[[漢字]]の流入により「祭り」・「奉り」・「祀り」・「政り」・「纏り」などの文字が充てられた。現在は「祭りと祀り」が同義で「祀りと奉り」が同義ともいわれるが、漢字の由来とともに意味も分かれているので下記に記す。 「'''祀り'''」は、[[神]]・[[尊]](みこと)に祈ること、またはその儀式を指すものである。これは祀りが、祈りに通じることから[[神職]]やそれに順ずる者([[福男]]・[[福娘]]や[[弓矢|弓矢の神事]]の矢取り)などが行う「[[祈祷]]」や「神との交信の結果としての[[占い]]」などどであり、いわゆる「[[神社神道]]」の本質としての祀りでもある。この祀りは[[神楽]](かぐら)などの[[巫女]]の[[舞]]や[[太神楽]]などの[[曲芸]]や[[獅子舞]]などであり、広く親しまれるものとして[[恵比寿講]]などがある。その起源は[[古神道]]などの日本の民間信仰にもあり、古くは神和ぎ([[かんなぎ]])といい「そこに宿る[[魂]]や[[命]]が、'''荒ぶる神'''にならぬよう」にと祈ることであり、それらが、[[道祖神]]や[[地蔵]]や[[祠]]や[[塚]]や[[供養塔]]としての[[建立]]や、手を合わせ日々の感謝を祈ることであり、また神社神道の[[神社]]にて祈願祈念することも同様である。 「'''祭り'''」は[[命]]・[[魂]]・[[霊]]・[[御霊]](みたま)を慰めるもの(慰霊)である。「祭」は[[漢字]]の意味において[[中華文明圏]]では、[[葬儀]]のことであり、現在の[[日本]]と[[中国]]では祭りは正反対の意味と捉えられているが、慰霊という点に着眼すれば本質的な部分では同じ意味でもある。[[古神道]]の本質の一つでもある[[先祖崇拝]]が、[[仏教]]と習合([[神仏習合]])して現在に伝わるものとして、[[お盆]](純粋な仏教行事としては[[釈迦]]を奉る[[盂蘭盆]]があり、同時期におこなわれる)があり、辞書の説明では先祖崇拝の祭りと記載されている。[[捕鯨文化|鯨祭り]]といわれる祭りが、日本各地の津々浦々で行われているが、それらは、鯨突き([[捕鯨]])によって命を落とした[[クジラ]]を慰霊するための祭りである。 「'''奉り'''」は、奉る(たてまつる)とも読み。献上や召し上げる・上に見るなどの意味もあり、一般的な捉え方として、[[日本神話]]の人格神(人の肖像と人と同じような心を持つ日本創世の神々)や[[朝廷]]や[[公家]]に対する行為をさし、これは、神社神道の賽神の多くが人格神でもあるが、[[皇室神道]]に本質がある「[[尊]](みこと)」に対する謙譲の精神を内包した「まつり」である。その起源は、自然崇拝である[[古神道]]にまで遡り、日本神話の[[海幸彦と山幸彦]]にあるように[[釣針]](古くは[[銛]]も釣針も一つの概念であった)や[[弓矢]]は、[[幸]](さち)といい神に[[供物]](海の幸山の幸)を「奉げる」神聖な[[漁り]](いさり)・[[狩り]](かり)の[[得物]](えもの・[[道具]]や神聖な[[武器]])であった。古くから[[漁師]]や[[猟師]]は、[[獲物]](えもの)を獲る(える)と神々の取り分として、[[大地]]や[[海]]にその[[収穫]]の一部を還した。このような行いは、漁師や猟師だけに限らず、その他の[[農林水産]]に係わる[[生業]](なりわい)から、現在の[[醸造]]や[[酒造]]など職業としての神事や、各地域の「おまつり」にもあり、[[地鎮祭]]や[[上棟式]]でも[[御神酒]](おみき)や[[御米]](おこめ)が大地に還される。 「'''政り'''」については、日本は[[古代]]からの[[信仰]]や社会である、いわゆる古神道おいて、祭祀を司る者(まつり)と[[政治]]を司る者(まつり)は、同じ意味であり、この二つの「まつり」が一致した[[祭政一致]]といわれるものであったため、政治のことを政(まつりごと)とも呼んだ。古くは[[卑弥呼]]なども祭礼を司る巫女や[[祈祷師]]であり、祈祷や占いによって執政したといわれ、平安時代には神職が[[道教]]の[[陰陽五行思想]]を取り込み[[陰陽道]]と[[陰陽師]]という思想と役職を得て[[官僚]]として大きな勢力を持ち[[執政]]した。またこうした政と祭りに一致は[[中央政府]]に限らず、地方や[[町]]や[[集落]]でも、その年の[[吉凶]]を占う祭りや、[[普請]]としての祭りが行われ、「[[自治]]としての政」に対し資金調達や、吉凶の結果による[[社会基盤]]の実施の時期の決定や執政の指針とした。 ==== 祭の曖昧さと現在 ==== 祭りは古神道に由来するものが多く。[[原始宗教]]や[[シャーマニズム]]・[[アニミズム]]などと呼ばれ、その信仰の対象は[[森羅万象]]に及ぶため、その行為でもある祭りを定義付けることは困難である。また、神(客神や九十九神などいろいろ)・尊・魂・命・霊御・霊を定義したり分け隔てることなく享受してきたのも日本の文化の本質でもある。 例えば[[大相撲]]も本来は皇室神道としての奉納の祭りであり、神事でもあるが、宗教への関心の薄れなどから、大相撲のように「神事や祭礼としての祭りである」ことが忘れられたり、祭祀に伴う賑やかな行事の方のみについて「祭」と認識される場合もあり、元から祭祀と関係なく行われる賑やかな[[催事]]、[[イベント]]について「祭」と呼ばれることもある。また、個人がそういった儀式に参加することも「まつり」であり、現在でも[[地鎮祭]]、[[ひな祭り]]や[[節分]]などの招福祈願がそれにあたる。また、祭祀の際には、神霊に対して[[供物]]や行為等、様々なものが奉げられ、儀式が行われる。その規模が大きく、地域を挙げて行われているような行事の全体を指して「祭」と呼ぶこともある。 '''祭りの固有名称のあり方''' 「祭」は様々な種類のものが各地で行われているため、ある[[地域]]で祭と言っても、どこのどの祭を指しているのか判断しにくい。このような場合、その祭が行われる地域名と、祭礼の行事の内容や、出し物の名前を指す名称を、組み合わせた名前で呼ばれることが多い。ただし、その祭の行われる地域の中では、正式な名称を短略化して呼ぶことも多く、時としては、行われる寺社などの名称に「(お)○○さん」または「(お)○○様」などの[[敬称]]・[[愛称]]をつけ、簡略化した祭りの通り名もある。 === その他の意味 === ==== 魚釣り ==== 隣り合った[[釣り]]人の、仕掛け、糸などが絡まることをお祭りという。他人の糸、仕掛けに関係なく自分自身の糸、仕掛けがからまってしまう事を手前祭りという ==== 子作り・子宝 ==== 男女が性交を指す例え。[[江戸時代]]の[[浄瑠璃]]の一節や[[柳樽]](やなぎだると読み、[[柳多留]]とも表記する)という[[雑俳]](巷から集めた[[俳句]])の書籍のなかに「祭り」を男女の性行為の例えとして用いている表現がある。また[[古神道]]においては、[[子宝]]・[[子作り]]信仰と言われるものがあり、子作りは、新しい[[氏子]]の誕生の場であるところから、性行為を「祭り」と言うようになったともいわれる。古神道には、[[常世]](とこよ)と[[現世]](うつしよ)という世界観があり、常世は[[神域]]や神の国をあらわすが、一説には常世は床世(床は性行為の意味もある)であり、性行為は神域で行われる(若しくは神域へ誘う)神聖なものとする考え方がある。 ==== お祭り騒ぎ ==== 祭の賑やかな様子から、「お祭り騒ぎ」という慣用句が生まれ、何かが賑やかな状態や、喧騒や喧々諤々などの状態になっているのを例えてた態様表現がある。以下はその派生である。 [[インターネットスラング]]の「祭り」は一部の[[電子掲示板]]で、特定のスレッドが異常な盛り上がりを見せ、流れが通常よりも速くなっている状態を'''(お)祭り'''という。その他のインターネットスラングとしての「祭り」は[[ブログ]][[炎上 (ネット用語)|炎上]]といわれるものがあり、特定の団体や個人による[[不祥事]]や[[不穏当]]発言などに対する、中傷や非難や批判が多いが、[[ネットいじめ]](祭り上げられる)といった悪意の[[迷惑行為]]、または社会に対する不安や批判などの発露であり、それに呼応したり尻馬に乗るなどの[[野次馬]]や、一家言を持つ人々がインターネット上の様々な場所で、意見や議論を拡散・増大させ、いわゆるネット上の「祭り」といわれる状態に更になっていく様をいう。 == 祭の形態 == === 原初的形態 === 祭礼の形は世界各地で多様な形を示すが、原初の祭は一つの信仰に基づいていたと考えられる。すなわち'''豊穣への感謝・祈り'''であり[[ジェームズ・フレイザー]]の『[[金枝篇]]』で生命の[[死と再生の神|死・再生]]を通して考察された。[[農耕社会]]においては[[収穫祭]]が古いものであるが他にも[[祭壇]]に動物の[[生贄]]を捧げる形式があり、ともに命によって豊穣を得られる信仰が窺える<ref>[[ハイヌヴェレ型神話]]なども参照のこと。</ref>。『金枝篇』に載せられている例でいえばヨーロッパのキリスト教以前の色を濃く留めている[[風習]]の一つで、収穫した穀物を使い[[人形]]状のパンまたはクッキー(人体の象徴)を作り、分割する祭礼があり[[聖餐]]との類似が指摘できる。[[キリスト教]]・[[仏教]]などの[[世界宗教]]にも祭礼がみられるが、[[教義]]より[[儀式]]・[[慣習]]によるところが大きい点で祭の要素は本質的に民族宗教に顕著であるともいえる。狩猟民族でも獲物を捧げ豊猟を祈願する儀礼がみられる([[熊送り]]など)。 [[キリスト教]]の[[復活祭]]や、[[ボロブドゥール遺跡]]で行われている[[ワイシャック]]のように、[[キリスト教]]・[[仏教]]などの[[世界宗教]]に基づく祭りもある。また、[[アングロ・サクソン人#アングロ・サクソン諸国|アングロ・サクソン諸国]]の[[ハロウィーン]]などのように、世界宗教以前の信仰に基づくものや、世界宗教が伝来した各地で[[習合]]した形で伝わっている事例もある。 === キリスト教の祭 === [[画像:EasterInLvov2.jpg|thumb|right|200px|[[リヴィウ]]での[[正教会]]の[[復活大祭]]の光景。[[司祭]]が信徒の持ち寄ったバスケットを成聖している。]] [[キリスト教]]においても祭が存在し、[[降誕祭]]・[[復活祭]]などの重要な祭日をはじめとして、[[司祭]]・[[聖体祭儀]]などの表現にも「祭」の概念・表現がみられる。 [[日本語訳聖書]]中においても、[[旧約聖書]]・[[新約聖書]]の両方に「祭」の翻訳がなされている。ただし、[[日本聖書協会]]の[[口語訳聖書]]では「祭」と表記されているが、[[新共同訳聖書]]においては「祭り」と表記されている。 <ref>本段落出典:[http://www.orthodoxjapan.jp/tebiki/inori04.html 祭と斎] - [[日本正教会]]公式サイト</ref>[[正教会]](ギリシャ正教)の一員たる[[日本正教会]]は、日常用語においても各種著作物においても、「祭」(まつり)もしくは「お祭」(おまつり)との言葉を単独で使う事を全く避けない。祭と[[斎]](ものいみ)、祭日(さいじつ)と斎日(ものいみび)というように、喜ばしい時(祭)と、自らを喜ばしい時に備える時(斎)とを対比させるリズムは正教会の伝統に組み込まれて日常生活の規範となっており、これを説明する際に「祭」の語・概念が多用される。代表的な例として、正教会で最大の祭である[[復活大祭]]と、それに自らを備える期間である[[大斎 (東方正教会)|大斎]](おおものいみ)がある。 同様のリズムの伝統は正教会に限らず、[[西方教会]]([[カトリック教会]]・[[聖公会]]など)においても[[復活祭]]と[[大斎]]の形などにみられる。しかしながら殆どの[[キリスト教諸教派の一覧|キリスト教諸教派]]においては、日常用語として「祭」(まつり)という言葉は単独ではあまり用いられない傾向がある。「祭」の語を単独で用いる傾向が強いのは一部の例外を除き、殆ど日本正教会のみとなっている。 === 日本古来の祭 === [[画像:ChichibuYomatsuri1.jpg|thumb|200px|[[埼玉県]]秩父夜祭りの屋台]] [[画像:Nadanokenkamatsuri.jpg|thumb|200px|[[兵庫県]][[姫路市]]灘のけんか祭りのヤッサ屋台]] [[画像:Hanami party, sakura and koi nobori.jpg|thumb|200px|伝統的な花見は祭りの一種である]] <!-- [[画像:Yomise(Yatai).JPG|200px|thumb|[[兵庫県]][[加東市]]花祭り・鮎祭りの露店]] [[画像:Saijou matsuri isono.JPG|200px|thumb|[[愛媛県]][[西条市]]伊曽乃神社例大祭のだんじり]] [[画像:堤燈行列(東大阪・稲田).jpg|200px|thumb|[[東大阪市]]稲田の堤燈行列の模様]] [[画像:和樂備神社例大祭 2006 No1.jpg|200px|thumb|[[埼玉県]][[蕨市]]和樂備神社例大祭の模様]]--> 古代の[[神道]]いわゆる[[古神道]]は、もともと[[アニミズム]]・[[シャーマニズム]]的要素を持っており、世界宗教以前の[[民族宗教]]に分類される。今日伝わっている祭も土着のものを起源とするという意味では[[民間信仰]]も交え、神道系に分類されるものが多いが、道教や[[仏教伝来]]から密教を含め長く経った為、[[神仏習合]]や渡来の習俗の影響を受けているものもある。 祭は[[民俗学]]で「[[ハレとケ]]」の非日常性の空間を象徴するものである。[[日本神話]]に出てくる[[天岩戸]]の話を摸した儀式などが日本で最も古いものとして知られている。初期の「まつり」は、人目に触れない所で密かに行われるものであった。今日でも、中心となる儀式を限られた者のみで行う祭が一部にある。([[伊勢神宮]]などの[[神主]]の奉仕、一般は奉賛、または[[奉納]]。) 現在一般的な意味での祭は、神社や寺院をその主体または舞台として行われることが多い。その目的や意義は、[[豊作]]の「五穀豊穣」を始め、「大漁追福」、「商売繁盛」、「疫病退散」、「無病息災」、「家内安全」、「安寧長寿」、「夫婦円満」、「子孫繁栄」、「祖先崇拝」、「豊楽万民」、「天下泰平」などを招福祈願、厄除祈念として行われるもの、またはそれらの成就に感謝して行われるもの、[[節句]]などの年中行事が発展して行われているもの、偉人の霊を慰めるために行われるものなど様々である。その目的により開催時期や行事の内容は多種多様なものとなっている。また同じ目的、祭神の祭りであっても、祭祀の様式や趣向または伝統などが、地方・地域ごとに大きく異なる場合も多い。 祭の目的が時代の変化によって参加者達の利害とは離れてしまったものも多く、行事の内容も社会環境の変化等により変更を余儀なくされた祭もある。それらの結果、祭を行うことそのものが目的に成り代わっているような、目的から考えると形骸化した状況の祭も多い。このため、全くの部外者や、見物する者や参加する者という当事者にとっても「祭=楽しいイベント(お祭り騒ぎ)」という程度の認識しか持たれないことが多く、祭のために仕事を休むということは、例えば[[葬儀]]のためにということなどと比べると遥かに理解が得られにくい状況にある。 一般的に神社における祭礼には、[[神輿]](神様の乗り物)をはじめとして[[山車]]・[[太鼓台]]・[[だんじり]]などの[[屋台]]などが出されることが多く、これらは地方によって[[氏神]]の[[化身]]とみなされる場合や、または神輿を先導する[[露払い]]の役目を持って町内を練り歩き、それをもてなす意味で沿道では賑やかな催しが行われる。また、伝統などの違いにより例外もあるが、多くの祭りにおいては工夫を凝らした美しい衣装や[[化粧]]、[[厚化粧]]を施して[[稚児]]、[[巫女]]、[[手古舞]]、[[踊り子]]、[[祭囃子]]、[[行列]]等により氏子が祭礼に参加することも多い。今日では世俗化も進んでいるが、今なお祭の時は[[都市化]]によって人間関係の疎遠になった地域住民の心を一体化する作用がある。変わりない[[日常生活|日常]]の中に非日常の空間を演出することによって、人々は意味を実感する営みを続けてきたのである。 基本的に[[神事]]としての祭りは厳粛な場面と賑やかな場面の二面性を持ち、厳粛な場面では人々は日常よりも厳しく、伝統や秩序を守ることを要求される。しかし一方で、日常では許されないような秩序や常識を超えた行為([[ふんどし]]一丁、男性の[[女装]]等)も、「この祭礼の期間にだけは」伝統的に許されると認識する地方が多く、そのため賑やかな場面を指して「お祭り騒ぎ」などの言葉が派生している。 [[仏教]]の影響を受けた[[神仏習合]]の色が濃いものとしては土着の[[祖霊信仰]]や[[言霊]]の[[呪術]]性を帯びた[[念仏踊り]]を取り入れた[[盆踊り]]があり、習合した[[盂蘭盆会]]に繋がる。また、神事から発達した[[田楽]]・[[猿楽]]などが[[能]]など後の日本中世[[伝統芸能]]を形作る素地となった。 === 古代ギリシャ === [[エレウシス]]秘儀や[[ディオニュソス]]祭が存在した。[[マイナス (ギリシア神話)]]も参照。 === インドネシア === [[トラジャ族]]による大規模な葬祭が知られ、[[首狩り]]との関連も指摘される。[[ボロブドゥール遺跡]]の[[ワイシャック]]。 === その他の宗教の祭 === {{節stub}} === 特定のテーマによるフェスティバル === *[[映画]]や[[産業]](みかん、大漁まつり、-など)などをテーマにしたもの。[[都市]]の特定のエリア(例えば、[[中華街]]、[[元町]]、[[神田神保町]]の[[古本|古書]]祭り、[[浅草サンバカーニバル]]、[[YOSAKOIソーラン祭り]]など)、文化施設(たとえば、[[Bunkamura]]、[[水戸芸術館]]など)、教育機関([[中学校]]、[[高等学校|高校]]、[[大学]]など)の祭り、フェスティバル。 *[[映画祭]] *[[音楽祭]] *[[文化祭]] *[[大学祭]] *[[感謝祭]] == 脚注 == <references /> == 関連項目 == {{Commons|Category:Festivals}} {{Commons|Category:Festivals of Japan|日本の祭}} * [[例祭]] * [[神事]] * [[儀式]] * [[年中行事]] * [[縁日]] * [[フェスティバル]] * [[イベント]] * [[:Category:各国の祭]] ** [[日本の祭一覧]] ** [[日本三大一覧]] ** [[:Category:日本の年中行事]] * 宗教別 ** [[:Category:民間信仰]]、[[節分]]、[[節句]] ** [[宮中祭祀]]、[[令制祭祀]] ** [[:Category:仏教行事]]、[[法要]] ** [[:Category:キリスト教圏の年中行事]] ** [[:Category:ユダヤ教の年中行事]] * 目的別 ** [[新年祭]] ** [[祈年祭]] ** [[収穫祭]] ** [[大漁祭]] ** [[厄祓い]] ** [[祈願祭]] ** [[地鎮祭]] ** [[慰霊祭]] ** [[謝肉祭]] ** [[産業祭]] ** [[運動会|体育祭]] ** [[文化祭]] * 季節 ** [[春祭り]] ** [[夏祭り]] ** [[秋祭り]] ** [[冬祭り]] * 出し物、芸能など ** [[神輿]] ** [[山車]]、[[だんじり]]、[[ねぶた]]、[[山笠]] ** [[フロート車]] ** [[祭囃子]] ** [[盆踊り]] ** [[獅子舞]] ** [[松囃子]] ** [[火祭り]] ** [[裸祭り]] ** [[日本三大喧嘩祭り|喧嘩祭り]] ** [[パレード]]、[[時代行列]] ** [[イルミネーション]] ** [[花火]] * [[屋台]] ** [[夜店]] ** [[テキ屋]] == 外部リンク == *[http://www.jinjahoncho.or.jp/ 神社本庁] *[http://jinja.jp/ 神社と神道 神社オンラインネットワーク連盟] *[http://www4.ocn.ne.jp/~naga1019/maturi4.htm 日本の祭(地域別に分類されている)] *[http://www.spg-family.com/ You Tubeで見る日本のお祭り] *[http://www.orthodoxjapan.jp/tebiki/inori04.html 祈り-祭と斎:日本正教会] {{DEFAULTSORT:まつり}} [[Category:祭|*]] [[Category:日本の祭り|*]] [[Category:神道]] [[Category:文化人類学]] [[Category:儀礼]] {{Wikipedia/Ja}}