アルフォンス・エルリック

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アルフォンス・エルリックは、荒川弘漫画作品『鋼の錬金術師』およびそれを原作としたテレビアニメに登場する架空の人物。

アニメ版の声優は釘宮理恵で、ドラマCD第一弾の声優は日下ちひろ


注意以降に核心部分が記述されています。

人物[編集]

エドワード・エルリック(エド)の弟で、準主人公。通称「アル」。父はヴァン・ホーエンハイム、母はトリシャ・エルリック。大陸暦1900年生まれ。現在14歳(15歳?)。リゼンブール出身。

錬金術師である父の影響か、幼少時より兄・エドワードと共に錬金術の初歩を独学で修得。兄には劣るが、才能の片鱗を見せる。9歳の頃に病気で母を亡くしたことから、人体錬成によって母を生き返らせることを目標に、兄と共に師イズミ・カーティスの下で錬金術を学ぶ。後に帰郷し、人体錬成を行うが失敗。術のリバウンドにより肉体の全てを失うが、自身の右腕を対価としたエドによって錬成された魂をに定着されたことで、一命を取り留める。以降、空っぽの鎧を身体として兄と二人、元の身体に戻る手段を求めて旅を続けている。

性格[編集]

エドとは違い、基本的に温和で優しい性格。兄のエドのことは誰よりも理解し、気にかけている。血気盛んなエドのフォローをしながら旅をしてきたせいか、年齢の割に大人びた面が目立つ。その一方で感情表現が多く、エドのボケに対して容赦ない毒舌ツッコミを入れたり、「子供として扱われる」「頭をなでられる」などを喜ぶ子供らしい一面も見せる。単行本14巻の初回特典のラフ画集によれば、平時だと茶化しタイプであるという。 

肉体のことを除けば、最大の望みは彼女を作ることである。鎧の肉体でも誠実な性格である為か、エドよりモテる。異性への興味は兄以上にあり、実は女好きの傾向が見られ、かなりマセている。本人も自覚がないが、「天然タラシ」らしい(本誌のほうで作者公認)。現在はシン国の皇女メイチャンに想いを寄せられている。幼少時にはウィンリィに恋心を抱いていたものの、現在は身を引いており、時々からかいながらもエドとウィンリィの恋を応援している。

大の猫好きで、体の中で猫を飼おうとしてエドに怒られる事もしばしばある。無機質な鎧の姿であるが、顔(兜)をハムスターの研究レポート大雪師走著,白泉社)のハムスターみたいな顔に簡略化して書かれることも多く、表情豊かでコミカルである。

肉体的特徴[編集]

食事や睡眠は不要、肉体的疲労もなく、視覚聴覚以外の感覚や三大欲求といったものも存在しない。自分と同じく鎧に魂を定着した姿で生きるナンバー66と対峙した際には、鎧の体という自身の存在証明について深く悩んだこともあり、その後、ナンバー66の肉体に関連して、魂が定着された鎧という現状は、拒絶反応という限界がいつ訪れてもおかしくない「時限爆弾付きの身体」であると知る(現に数回拒絶反応らしきことで意識を失ったこともある)。

アルの体は、エドの血液で書かれた刻印が仲立ちとなって魂と鎧を結び付けている。この刻印が何らかの要因によって損なわれた場合、魂は鎧から剥離、消失し、死んでしまう。

能力・その他[編集]

戦闘に関しては、大きな鎧の体のリーチを生かすと同時に軽いフットワークも兼ね揃え、特別武器は使わずに純粋に体術のみで戦う。原作で錬成陣を書く必要なく錬金術が使えるようになってからは、錬金術も併せて用いるようになった。

「昔(鎧の体になる前)からエドには兄弟ゲンカで負けたことがない」というエピソードがある。

錬金術に関しては、兄・エドワードには若干劣るものの国家錬金術師レベルの高い技術と、兄同様の幅広いバリエーションを誇る(ただし、禁忌を犯した鎧の身体であるため国家錬金術師の資格は取得していない)。大別すれば、武闘派錬金術師に分類される。

当初は他の一般的な錬金術師と同じく、錬金術を行う際に、チョークなど錬成陣を書く道具を必要としていた。しかし、真理の扉についての調査・考察を進めていく内に、「支払った通行料」に限ってはエドよりもアルの方が多い事や、エドの力を借りたとは言えアルも真理の扉から帰ってきている事に考え至る。そしてダブリスのデビルズネスト地下において、鎧の中に匿っていたマーテルがブラッドレイによって殺された際、血印に彼女の血を浴びたことがきっかけとなり、真理の扉の中で見たものを思い出し、以降はエドやイズミと同じく「真理を見た者」として、錬成陣なしで錬金術を発動できるようになった。ラストとの戦いの中、これ以上自分達と関わった人々を死なせない為、守るべき者達の為に戦う事を決意。精神的にも大きく成長を遂げた。

アルの肉体は現在、真理の扉の前に幽閉されているような形で存在している。食事や睡眠は一切摂っておらず健康とは言えない状態であるが、精神が混線していることから、最低限の栄養・睡眠はエドから吸い取る形で確保されているらしい(初めは仮説にすぎなかったが、真理の扉を通過する際にエドがアルの肉体と対面を果たし、その説が裏付けられた)。現在二人は、ここから肉体を取り戻す方法を模索している。

名前の由来は、画家ロートレックの父親だった、アルフォンス・ド・トゥールーズ=ロートレック伯爵による。原作では、エルリックは母方の姓。

アニメ版での設定[編集]

某雑誌要出典のインタビューで、「アニメ版でのヒロインはアル」とストーリーエディターの會川昇が発言しているが、アニメ製作者の一人・監督水島精二は「ウィンリィがヒロイン」と断言しており、監督と脚本家とは意見が分かれている。この事情から、非常に特殊な形で扱われている。後半ではキーパーソンとして活躍するも、エドと同じ道を歩みつつも精神面で自立し始めている原作と違い、アニメ版ではエド同様にトラウマが多くあり、兄にベッタリと依存しているブラコン的な面が濃くなっている。

作品内ではリオールの街にて傷の男(スカー)と共にキンブリーと交戦し、キンブリーは傷の男に倒されるが、キンブリーは死の間際にアルを爆弾へと錬成してしまう。アルを救うために傷の男は、自らとリオールに突入した7000人の兵士の魂を代価として賢者の石を錬成し、アルの鎧そのものを賢者の石に変える。その後、アルはエドと共に賢者の石を狙うホムンクルス達の手から逃げ続けるも、タッカーの罠にはまり、結果エンヴィーによってダンテの地下都市へとさらわれる。地下都市では死んだエドを生き返らせるために賢者の石である自身を代価にしてエドを人体錬成することに成功。しかし、甦ったエドは自身と自分達の旅してきた4年間を代価にアルを錬成し、アルは10歳の肉体で人体錬成を行った以後の記憶をすべて失った状態で蘇る。その後、エドに会えることを信じて、イズミの修行を受ける。

OVAにて劇場版後の世界が描かれ、エド(もしくはアル)の孫達の中にウィンリィに酷似した人物がいることから、現実世界のウィンリィと結婚した可能性がある。

アニメ版のアルを演じた釘宮曰く、『がらんどうの鎧の体から声を発する』と言うスタッフ側の演出意図から、初期の収録の際は口に空き缶を当てて演じていたとの事(後に編集の際にエフェクト加工に変更されるが、その為、釘宮の出番の分だけ別収録であったというエピソードがある。

関連項目[編集]

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