株式会社

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株式会社(かぶしきがいしゃ)は商法に基づき、有限責任社員のみからなる会社のことであり、出資者は出資額に応じて株式を取得し、配当により利益を得る。

目次 [非表示] 1 概説 2 株式会社の主な構成要素 3 起源 4 関連する法律 5 株式会社の商号 6 関連項目 7 外部リンク


概説 株式会社に出資することにより株式を有する者(すなわち株式会社の社員)を株主という。株主は購入した株式の数に応じて、株式会社の経営に関与する事ができる。具体的には株式会社の意思決定会議である株主総会において、原則として株の保有数、またはその保有単元数に応じて議決権を持つ(株主平等の原則)。

なお、法律の文言上社員とは会社の所有者である出資者(株式会社における「株主」)のことを指す言葉であり、従業員のことを指す言葉ではない。従業員とは会社業務を行うため、雇用された者を言い、会社の資材として位置ずけられる。例えば、何かの製造会社であれば、工作機械類、販売営業のための自動車、パソコン等が必要となることと同列に、業務に適した人材も会社の資材のひとつとして扱われる。従って、会社の資材のひとつとしての従業員のために逆に会社が存在しているわけではないが、従業員を懐柔、迎合していたほうが都合が良いので社員(従業員)のために会社はあると言う社長(代表取締役)が多い。表向きとしても一般に歓迎されるものである。一方、従業員側としてもそのような発言は会社の資材として、いつでも取替えの効く部品のごとく扱われるよりは聞き心地がよいので歓迎しているものである。

株式会社は株式を発行して出資を募り、株主は株式を購入することによって会社に出資し、少額の遊休資本を蓄積して大規模な事業を行うに足る規模の資本を形成することを想定して設計された制度である。しかし日本の株式会社の多くは非常に小規模なものが多く、かつ定款によって株式譲渡に制限を加えることが可能であるため(商法 第204条ただし書参照)、株式会社の利点をほとんど生かせていない場合が多いといわれる。 代表取締役といった経営陣が同業他社の株式を自社が保有することは、一見、経営陣として矛盾した行為に当たる様であるが、それも可能である。要は、誰でもにオープンなもので、他社が業績が伸びると見れば、自社株を売り、同業他社の株を買うというのも倫理的にも問題はないとされる。 ただ、経営陣の立場としては、他の株主に知られないようにするのはエチケットとされる。知られないことは不可能であるが、一般株主にしてみれば、投機に過ぎないので利ざやが出さえすれば良いのである。度が過ぎると、実業からかけ離れ、健全なものとはいえない法制度である。実際にも、働かずに投資で生活する人たちの存在が可能となっている。そのような生活は健全なものとはいえないと言う人もいる。多くの投資家は糖尿病、リウマチ、結石、癌などの贅沢病の難病になっているものである。程々にすべきものである。実業に従事する人が減るとやがて社会そのものが成り立たなくなる問題点もある。敵対的買収でなく、話し合いということがしばしば言われるが、これは、資本主義体制国家では本質的に誤った考えであると言える。話し合いはせず、競争に勝ち残るというのが正常な企業活動であり、話し合い(インサイダー取引にも繋がる)はやがて、社会全体の企業活動の衰退を招く。それどころか、公然と話し合いをしたり、公表したりすると、株価に影響するとして証券取引法違反で刑事責任を問われる。株式上場していながら、そのようなことも知らない経営陣も少なくない。無駄は資本主義体制では必要なのである。このことは例えば、相撲で両者が協議して勝敗を決めるようなものでおよそあってはならないことであるのと同様である。基本的に死闘を繰り返して、弱肉強食を経緯するということがベースにあってこそ研究開発が促進され、企業等は成長していくものであるという普遍的事実からくる。話し合いでは逆に企業の成長は停止し、マネーゲームに堕してしまったり、経営陣の保身に向かうようになるのは無理もないことである。

日本の株式会社の商号においてはKK、K.K.(Kabushiki Kaisha)や(株)と略されることがしばしばある。


株式会社の主な構成要素 株式会社は株主総会、取締役会、代表取締役および監査役によって構成される。株主総会は株式会社における最高意思決定機関であるが、非常に多数の株主により構成されることを想定している(例外として、日本特有の小規模な株式会社や、一人会社がある)。よって、株主ら自身によって会社を運営してゆくのは効率的とはいえない。そのため会社の日常の業務は、株主総会において選任された取締役で構成する取締役会に委任することとなる。これを「所有と経営の分離」という。つまり株式会社の究極的な所有者は出資者である株主だが、日常的な業務については取締役会、およびさらにそこから日常業務を委任された代表取締役といった経営陣が執り行う。

株主は、帳簿閲覧請求権や株主総会における議決権の行使、株主代表訴訟などを通じて会社の経営を監視することが期待される。また、株主は配当や残余財産の分配を受ける権利などを持つ。

取締役会は会社の業務執行に関する会社の意思を決定し、各取締役の職務執行を監視する。株式会社における取締役は取締役による合議体である取締役会を構成し、意思決定に参加するのみで、取締役会で決定されたことを具体的に執行するのは代表取締役または、業務担当取締役もしくは業務執行を委任された取締役である。なお商法において「社長」という肩書は規定されておらず、一般社会においては複数の代表取締役の内、その序列に応じて「社長」「専務」などの役職を与えているようである。

監査役は会社の帳簿や財産内容を調査し、取締役の違法行為を取締役会や株主総会に報告するなどして会社の業務が適正に行われているかどうかを監査し、株主の利益を保護する役割を負う。

なお、上記構成要素の解説は法文上規定されている一般論について述べたものであり、一般社会における認識とは乖離する部分もあり得る。表見代表取締役の問題など判例により運用が修正されている部分もある。また委員会等設置会社においては各機関の役割が変容し、執行役が置かれたり、監査役を置かないなどの特例がある。


起源 世界初の株式会社 1602年3月20日に設立されたオランダ東インド会社が起源。それ以前は航海ごとに「座」を開き出資を募る当座会社と呼ばれる形態の会社しかなかったが、リスク分散と恒常的な活動を目的に、当座会社の代表を中心に設立された。 日本初の株式会社 1872年の国立銀行条例に基づいて設立された第一国立銀行(1873年7月20日創設)が日本の株式会社第一号といわれている。 (異説には日本初の株式会社はその形態から亀山社中であるともいわれている。但し、法令に基づいた根拠のあるものではない)

関連する法律 商法(第2編会社 第4章株式会社で規定されている) 第1節 設立 第2節 株式 第3節 会社の機関 第3節の2 新株発行 第3節の3 新株予約権 第4節 会社の計算 第5節 社債 第6節 定款の変更 第6節の2 完全親会社 第6節の3 会社の分割 第6節の4 資本の現象 第7節 会社の整理 第8節 解散 第9節 清算 株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律(商法特例法)

株式会社の商号 日本の法律によれば、株式会社の商号は「株式会社」の文字を含んだものでなくてはならない(商法第17条)。この場合、「株式会社」の4文字は商号の先頭にあっても、末尾にあっても、中ほどにあってもよい。商号の末尾にある例(○○株式会社)、先頭にある例(株式会社○○)が通常である。

外国との取引の際に便利なように、英文での商号を定めている日本の株式会社もある。ただし、日本に英文商号を規制する法律や登記する制度はない。日本の株式会社が定める英文商号の中で、「株式会社」の翻訳として通常使われているのは、以下の6種類である(実例とともに示す)。

XXX Company, Limited(略してXXX Co., Ltd.) 住友化学株式会社 Sumitomo Chemical Company, Limited 野村證券株式会社 Nomura Securities Company, Limited 三井物産株式会社 Mitsui & Company, Limited XXX, Limited(略してXXX, Ltd.) カネボウ株式会社 Kanebo, Limited 株式会社商船三井 Mitsui O.S.K. Lines, Limited 株式会社日立製作所 Hitachi, Limited XXX Corporation(略してXXX Corp.) 新日本製鐵株式会社 Nippon Steel Corporation トヨタ自動車株式会社 Toyota Motor Corporation 株式会社三井住友銀行 Sumitomo Mitsui Banking Corporation XXX, Incorporated(略してXXX, Inc.)またはXXX Incorporated(略してXXX Inc.) キヤノン株式会社 Canon Incorporated 株式会社電通 Dentsu Incorporated 株式会社東京放送 Tokyo Broadcasting System, Incorporated XXX Kabushiki Kaisha(略してXXX KKまたはXXX K.K.) 昭和電工株式会社 Showa Denko Kabushiki Kaisha 電気化学工業株式会社 Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha 日本郵船株式会社 Nippon Yusen Kabushiki Kaisha XXX Kaisha, Limited(略してXXX Kaisha, Ltd.) 明治製菓株式会社 Meiji Seika Kaisha, Limited 日本毛織株式会社 Nippon Keori Kaisha, Limited 川崎汽船株式会社 Kawasaki Kisen Kaisha, Limited このうち、XXX Kabushiki KaishaやXXX Kaisha, Limitedといった商号を最近新たに採用した会社はない。これらを現在でも使っている会社は、かなり昔に英文商号を定めた会社ばかりである。但し、一部の外資系企業ではXXX Kabushiki Kaishaを用いる場合があり、例えば、英国ボーダフォン・グループの日本法人であるボーダフォン株式会社では、定款上でVodafone K.K.と定めている。

最近では、XXX Corporationが好まれるようであり、英文商号を変更する際によく採用される。例えば、株式会社トーメンの英文商号はToyo Menka Kaisha, LimitedからTomen Corporationに、株式会社豊田自動織機の英文商号はToyoda Automatic Loom Works, LimitedからToyota Industries Corporationに変更された。


関連項目 有限会社 合資会社 合名会社 相互会社 特殊会社 NPO 委員会等設置会社 親会社 子会社 持分法適用会社