樽ドル

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樽ドル(たるドル)は、腰回りのゆったりとして、腹が出っ張っているグラビアアイドルに対する新しい呼称。単にとも呼ばれる。グラビアアイドル界における一ジャンルとして広く認識されつつあるものの、21世紀に生まれた新しい定義故にその線引きには未だ不安定な面も残る。

概要と経緯[編集]

従来のグラビアアイドルとの相違[編集]

これまでは一般に、グラビアアイドルの体型と言えばウエストが大きくくびれていることは必須と言える程の条件であった。しかしながら樽ドルは、これまでとは逆にくびれはひかえめである。また、同様に従来は腹部がほっそりとしていることが求められたが、樽ドルの場合は腹部が「ぽっこり」と膨らんでいることは最大の条件であり、腰周りに多少の贅肉がついていることはむしろ好条件とされる。

胸や尻のサイズが樽ドルの定義と関係が薄いことには注意が必要である。このため、巨乳タイプ・貧乳タイプのいずれのアイドルも、樽ドルとみなされる可能性・みなされない可能性の両方をもっている。

なお、あまりにも肉がつきすぎている場合や体全体が上記の状態になっている場合はただの肥満やぽっちゃりとされ、樽ドルには含まれない。ただしこれは本来の定義における「樽ドル」に限った場合であり、後に勃興した「類家型樽ドル」についてはこの限りではない。

「樽ドル」の成立過程[編集]

樽ドルの語源となったのは、三津谷葉子に付けられたあだ名「樽」である。このことから三津谷葉子は、樽ドルの先駆け、元祖と位置づけられることが多い。しかし、あくまでマイナーなインターネットスラングに過ぎなかった「樽」が広く認知され、一ジャンルにまで一般化した大きな要因としては類家明日香の功績によるところが大きい。

2004年1月25日に発売された2本目のイメージビデオ『suika』(ベガファクトリー)に出演する彼女は、従来のグラビアアイドルとはおよそかけ離れた体型で画面に登場した。幾重もの段差ができた腹部、歩くたびに波打つ太ももなどの強烈なビジュアルにファンは衝撃を受け、インターネットでは大きな話題となった。彼女の体型の形容には「樽」よりもむしろ「肥満」という語が適切ですらあったが、ファンコミュニティの動揺はやがて類家らを中心とした「樽ドル」というジャンルを自然成立させることとなった。

後に類家は、自らの体型について「自分のような体型でもアイドルとして立派なニーズがある」という趣旨の発言を行い、注目を浴びた。それまで不名誉で失礼な語とされた「樽」、「樽ドル」はこのポジティブな発言により一気に名誉回復を遂げ、マスメディアなどのいわば送り手側においても一般的に使われるようにまでなったのである。

さきがけ[編集]

樽ドル体型は、1980年代にグラビアで活動したアイドルの体型に近い。当時のアイドルは控えめなくびれやなだらかに盛り上がった腹部など、まるであつらえたかのような理想的樽体型である。

1980年代には「樽ドル」の概念がなく、また当時の日本人における平均的体型と比較するとこれらのアイドルの体型こそが理想的グラビアアイドル体型であったと推測されることなどから、彼女らは現在も「樽ドル」に分類されることはない。しかし、「樽とは何か」という根本的問いかけの追求に役立つ重要な証拠として、かつて彼女らが存在したという事実は今後も大きく注目されていくと思われる。

樽化[編集]

従来型のグラビアアイドル・一般アイドルなどが樽系体型への変貌を遂げることを「樽化」という。

定義のぶれ[編集]

先に触れたとおり、「樽ドル」という語を普及させるに至った最大の貢献者は類家明日香である。しかし、本来の意味合いでの"樽ドル"から逸脱した存在であったはずの類家がこの役目を担ったことはこの語の定義を混乱させる主因となり、また後には大いなる波乱を招くこととなった。

  • 2005年3月24日、従来グラビアアイドルとして活動していた青木りんをモデルとした着エロイメージビデオ『EIGHT』(レイフル)が発売され、Amazon.co.jpなどでヒットが観測された。青木は3年ほど前からアイドル活動を行っているベテランであったが、一般への知名度が低く、また、美貌よりも肥満的な肉感で売る類家タイプのアイドルであったため、一般には「樽ドルの着エロ」として認知されることとなった。青木はその後も着エロ路線で活発に活動し、樽ドルとしての知名度を高めた。さらに『現役アイドル ギリギリモザイク』(2006年5月7日発売)でAVデビューした。
  • その一方で、類家は2005年6月より「樽ドルからアイドルへ」をフレーズに、ブログ上でダイエットを開始した。ダイエットは一定の効果を示し、類家は大幅な減量に成功したが、それでも結果は本来の定義における"樽ドル"に届かない程度という微妙なレベルにとどまった。

こうした事象に前述の「樽化」などが加わった相乗効果により一般には「2004年における類家明日香体型」が樽ドルの定義と認知される結果となり、当初の定義とは大きなぶれが生まれた。

類家型樽ドルの分離並立[編集]

以上の経緯から類家明日香は樽ドル界での存在感を日増しに強めてゆき、ついには三津谷葉子らに代わって樽ドルの代名詞的存在となるに至った。また、類家の成功に倣って肥満体型を積極アピールするアイドルや、第二の類家を目指し売り出されたと思しき体型の新人アイドルなどもみられるようになり、類家型樽ドルは“本来”の定義における樽ドルと同等、もしくはそれ以上の人気を形成するようになった。

しかしながら、これら類家型樽ドルへの評価はさまざまである。「樽ドル」をメジャーな概念に昇華させた類家の功績は広く認められるものであるが、「完璧なモデル体型に限りなく近いのに、わずかに一歩及ばず贅肉が弛んでしまっている」という、画竜点睛を欠いたような痛惜感こそに樽ドルの魅力を見出している者の立場で考えると、類家型の肥満樽ドルを到底受け入れられないというその心境も想像に難く無いだろう。

また、類家がその体型と同時に持ち込んだ新要素として忘れてはならないのが「体型への開き直り」である。前述の発言から後年のイメージビデオのタイトル『樽でどうだっ!!』に至るまで、類家および類家サイドは樽体型をポジティブに捉え、一貫してセールスポイントに据えている。しかし、本来樽ドル人気を支えていたのはその支持者たちによる倒錯的フェティシズムであるため、類家路線については「自覚的にアピールされてしまうと魅力が半減する」との声が多く聞かれた。

このため、樽ドルのファン層は本来の樽ドル、類家型樽ドル、及び類家明日香個人についてそれぞれ構成が大きく異なっている。

その他[編集]

  • 以前は樽のような体型を「ドラム缶」と称していた。

脚注[編集]

外部リンク[編集]