野次馬

提供: Yourpedia
移動: 案内検索

野次馬(やじ うま)とは、本来は歳を取ったや御しがたい馬を指す日本語である。しかしそこから転じて、自分とは直接関係の無い事象事件事故を主とする、世の中で起こるもろもろの出来事・現象)に浅はかな興味を抱き、物見高く集まる、面白半分に騒ぎ立てるなどといった行為に及ぶこと、ならびに、その行為者を指して言う、蔑む含意をもった語にもなり、現代ではこちらの用法が第一義となっているものである。

語義[編集]

語源は「親父馬(おやじうま)」で、文字どおり「歳を取った馬」を意味するが、いつの頃からか「おやじ-うま」が「やじ-うま」へと転訛した。歳を取った馬は役に立たないことから、あるいは他説では、歳を取った馬は先頭に立たず若い馬の後をただ着いていくだけであることから転じて、他人の出来事を無責任に騒ぎ立てる人や物見高く集まって囃し立てる人を指し示す意味で使われるようになった。

野次馬行為に及ぶような心根を「野次馬根性」と言う。 また、現代では「野次る(やじる)」という表現もあり、これは「野次馬」が動詞化されたものである。「やじを飛ばす」も同様。

なお、上記の用法とは別に、「野次馬」は今でも原義どおりに「暴れ馬」そのものを指す用語でもある。

概説[編集]

非日常的事象に対して関心が向くのは人間本能である。野次馬とは、こうした人間本来の本能が行動となって現れた現象の、好ましくない側面を指して言う言葉であり概念である。 野次馬的興味をきっかけに一転して生まれる誠意なり肯定的行動もあり得るが、本質的に、野次馬行為は社会に対して肯定的事象をもたらすものではない。

現実的弊害[編集]

野次馬は、事件や事故の現場に集まることで、救援者や問題解決責任者の業務に支障を来たすことが多い。近年の日本では、火災現場などに自動車で乗りつけたりするケースも多く見られ、消防車救急車の到着が遅れるなどといった弊害も少なからず発生していて、以前にも増して社会問題となっている。また、野球場などの競技場で、選手同士の喧嘩が引き金となって観客が同調し、乱闘などの騒動に発展するケースも多く見られる。なお、当然ながらこれらの問題は日本に限ってのものではない。

また、インターネット環境の充実がなった現代社会における野次馬行為は、直接的な迷惑行為に留まることなく、インターネット社会に潜在し、大きな影響力を持つものとなってきている。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

Wikipedia-logo.svg このページはウィキペディア日本語版のコンテンツ・野次馬を利用して作成されています。変更履歴はこちらです。